森田洋子展 -火焔-
『 浄 』 2400 × 1300 mm 板にミクストメディア( 紅彫画 ) 撮影:キリコ
紅彫画( べにぼりえ )というネーミングは浮世絵研究で著名な早川聞多先生の銘による。
まるで木版画の版木に彩色したかのように見える表現は、何層にも塗り重ねられ
た絵の具、箔などを刀により一枚ずつ剥いでいく作業から色彩を甦らせたものと
いう。
この独自に開発された美術を磨き上げてこられた成果は、近江の秘仏や湖国の風
物の大作に生き、張りつめた空気のなかに思いのほか多様な表情が宿る様に、紅
彫画の奥深さと成熟を拝見した思いでした。
今展のテーマは『 火焔 』。
この縄文時代の造形にもある原始の形は日本人に宿るデザインの源かもしれず、彼女の求める新しい美術表現とのさらなる調和を期待したいと存じます。
蔵丘洞主人敬白
開催概要
森田洋子展 -火焔-
- 日時:
- 2016 年 6 月 4 日( 土 ) ~ 6 月 18 日( 土 )
10:30 AM - 6:30 PM 会期中無休 - 会場:
- 京都・蔵丘洞画廊(〒604-8091京都市中京区御池通寺町東入ル)