京都ちょっとご紹介
伏見(2)
伏見桃山 東側をご紹介
伏見といえば『伏水』『お酒』、そして『伏見桃山城』。
1592年8月、指月の森に豊臣秀吉が築城(指月城)。1596年慶長大地震によって倒壊し1600年に現在の明治天皇陵付近に再建。
この城も関ヶ原の戦いの前哨戦として炎上し、覇権を握った徳川家康は、伏見城を修復したが1625年三代将軍・徳川家光により破却。伏見城は、3回も建替えられています。
かつてはキャッスルランドという遊園地がありましたが、今は桜の名所として、緑豊かな公園として生まれ変わっています。
秀吉がいた頃には、きっと京都だけでなく大阪まで見えていたのでしょう。
この桃山城近辺の町名にも注目です!
「百軒長屋」「島津」「江戸町」「伊賀」「東奉行町」「毛利長屋門東町」「長岡越中東町」「筒井伊賀東町」「福島太夫南町」「両替町」「鍛冶屋町」などなど興味深い名前がずらり。
近年伊達政宗を指す「正宗」など明らかになっている町名もあるようです。
安産の杜御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)
日本第一安産守護之大神として広く崇められている、神功皇后を主祭神として仲哀天皇応神天皇他六柱の神を祭る。
初めは『御諸神社』だったそうですが、862年9月9日に、この境内から「香」の良い水が涌き出たので『御香宮』の名になったそうです。
地元では「ごこうぐうさん」と親しまれています。
十月の神幸祭は、伏見九郷の総鎮守の祭礼とされ、洛南随一の大祭として賑わいます。
京阪電車、または近鉄電車を降りたらすぐに鳥居が目に。
色彩豊かな美しい拝殿はとても手の込んだ彫刻によって埋めつくされています。
向かって右は『鯉の瀧のぼり』、すなわち龍神伝説の光景を彫刻し、左はこれに応ずる如く、琴高仙人(きんこうせんにん)が、鯉に跨って瀧の中ほどまで昇っている光景を写しているとのこと。
この拝殿は伏見城御車寄(くるまよせ)の拝領と一部誤り伝えられる程豪壮華麗な建物です。
美しい色彩と細かい彫りに目を奪われます
安産、子育ての神様。
とても古いですが立派な能舞台もあります。
名の由来となった清泉で「石井の御香水」として、伏見の七名水の一つ。
徳川頼宣、頼房、義直は、この水を産湯として使ったらしい。
昭和六十年一月、環境庁より京の名水の代表として『名水百選』に認定された美味しい水。
お正月には、初詣にきた帰りにお水をいただき、このお水でお雑煮をたいて新しい年一番にいただきます。
お正月だけでなく毎日沢山の方が水を汲みにきます。
御香水の横には、用紙を水に浮かべて占うための占水もあります。
びっくりするほど大きなソテツ。南方系の裸子植物で、 寒い冬の京都では覆いを施す必要があります。
この御香宮神社のソテツは覆いなしで越冬、開花結実していて、ソテツの生育域を考えるうえで重要な資料となっているそうです。
樹齢は明らかではないようですが、本殿建築時近くに植えられた可能性が高い。
明治天皇陵伏見桃山陵(ふしみももやまのみささぎ)
桃山丘陵の頂に明治天皇陵、昭憲皇太后陵があります。
伏見桃山陵は、明治天皇が生前からこの土地(指月丘陵)を大変に気に入られていたとの事で御陵地となりました。当地は、伏見城本丸跡を陵墓としたものと言われ少し離れて名護屋丸跡には昭憲皇太后御陵があります。
「ごりょうさん」と呼ばれ、参拝だけでなくお散歩やマラソンコースになっており、緑豊かで癒しのスポット。
明治天皇陵への230段ある石段。
登りきると眺望絶景のポイント。
「御香水」のほかにも、少し足をのばして美味しい伏水がいただけます。
時間があれば『伏水めぐり』なんていかがでしょう。
乃木神社勝水
1916年乃木希典を祀る神社
勝水を守る神の祠「勝ちま栗の祠」
愛らしい「勝ちま栗絵馬」
藤森神社不二の水
地下100メートルから湧き出る水で、氏子はもとより、遠方から汲みに来る方が絶えない。
二つとない水という意味で不二の水と云われています。
勝運・学問・馬の神社
菖蒲の節句(子どもの日)発祥の神社なのです。
各家に飾られる武者人形には藤森の神が宿ると伝えられています。
菖蒲は尚武に通じ、尚武は勝負に通じ、勝運を呼ぶとして信仰を集める。
毎年5月5日に行われる「藤森際」は、神輿もでてとても大きなお祭です。
室町時代から走り馬が行われ、藤森神社の駈馬神事として受け継がれる。
駈馬にまたがり「藤下がり」「横乗り」「一字書き」などの技を披露する。
決して広くもなく、長くも無い境内を威勢よく駈けていきます。
秋に行われるお祭には、馬主や騎手をはじめ、競馬ファンなどが参拝し、馬の神様として親しまれています。
「いちのきさん」と親しまれる腰痛除守の御旗塚。
大木をさすりながら一周すると腰痛が治るとか。。幕末の近藤勇も治したと伝えられています。
馬の神様だけあって、馬のおみくじ。愛らしい白馬が並ぶ。
伏見(1)でご紹介しました
鳥せい横 白菊水
長建寺 閼伽水 をはじめ、
城南宮 菊水若水
大黒寺 金運清水
清和荘 清和の水など、伏見の名水11箇所をめぐることができます。
伏見桃山へは、当画廊より徒歩10分の京阪三条駅より伏見桃山駅、又は桃山南口駅下車。
藤森神社へは、当画廊より徒歩10分の京阪三条駅より藤森駅、又は墨染駅下車。