久野隆史展 ( 日本画 )
『 はじまり 』 16.7 × 27.0 cm
1966 年生まれ。美大を卒業後、特定の団体に属すことなく、練り上げた構図に味わい深い絵肌を見せる仕事で定評の氏は、ことし依頼を受けていた愛宕神社へ復元大絵馬を奉納されました。
京都は四方を山に囲まれ、生活のなかに近しい自然と、その畏怖を感じる環境にあります。
其のせいか、以前より氏のテーマには形象化された山と、それを取り巻く雲を描いた風景画が少なくありませんでした。
描かれた山は一つひとつがどの山で、といった写実描写を主眼としたものでなくまるで水石を愛でるときの様な美意識で観ると愉しい作品で、鑑賞者が試されるような時間との出会いを生みます。
一方、身近な生活の中で触れ合うものに向けた視線から作品にした小品の数々は、対象の持つ必然を引き出した形がデザインを超えた絵画としてのあじ わい深さを湛え、その丁寧な仕事は秀逸です。
このような作家と、其の仕事を紹介できる機会に限りない喜びを感じます。是非ご高覧いただきたくご案内申します。
蔵丘洞主人敬白
開催概要
久野隆史展 ( 日本画 )
- 日時:
- 9 月 26 日( 土 ) ~ 10 月 10 日( 土 )
10:30 AM - 6:30 PM 会期中無休 - 会場:
- 京都・蔵丘洞画廊(〒604-8091京都市中京区御池通寺町東入ル)