京都 蔵丘洞画廊

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絵と人に出逢う

海上雅臣氏の追悼会

2019年12月

8月22日にお亡くなりになった海上雅臣氏の追悼会が12月21日に新宿で行われました。
芳賀徹先生の熱のこもった思い出話や、辻 惟雄、熊倉功夫、三輪龍気生各氏の追悼をお聞きし、駆け足の帰京となり慌しい一日でした。
私にとっては井上有一を今日の評価にまで広報を続けた立役者として、氏が元画商としての経験を活かし活躍されたことが眩しい存在でした。
縁あって有一作品を数多く扱う身となり、海上氏とも親しくお付き合いさせていただき、今さらに、評価の定まらない作家を世に出すことに情熱をささげられた姿に、ちっぽけではあるが自分自身を重ねていました。
現代は作家が自身で広報をする時代で、画商いらずが浸透してきているように思います。
ただ私のような世代の人間は、自分を良いでしょうとアピールするのはいささかハレンチな風に感じてしまいます。何と言っても第三者が「あの人凄いよ」と評価してこそ中立的な判断なんじゃないかと。その第三者が画商では無い方がより中立ですが……。
やはり、一つ時代の感覚が終わったということでしょうか。

 

蔵丘洞主人 岡拝